症候群。3








   
  

    『制服汚す悪い奴にはオシオキだな』



             そういって
            優しい笑顔で
        アウルは私の首を絞める




「ルナの奴、何する気やら」




            首を絞める 




「本気にしなくて良いから」




       
シンは私の首を絞めてくれない




「おい、ステラ!?」
「苦しい」
「当たり前だろ!首締まってんだから!」
「苦しい」




              
苦しい

              助けて

        どんなに両手を動かしても
           ただ空気を切るだけ

             両手が重い
            腕が動かない
            息が出来ない
             声も出ない

      安物の笛みたいな音が喉から出ても
            オシオキだって
          もっと強く首を絞めるの

        私はもう泣く事しか出来なくて
          助けてってお願いしたら



             『ステラ』



      アウルはどうしようもない位に優しく笑って
           指に力を入れながら
        血の出てる額にキスしてくれる

            肉の中に入る舌
            柔らかな感触
            痺れる様な痛み
            背中に走る快感



             『好きだよ』



              甘い言葉
              指の圧力
             息が出来ない



           『殺したい位好き』



              私も大好き
           死んでも良い位大好き



             大好きすぎて 





「アウル…」
「ステラ?」
「アウル、アウル、アウルアウルアウルアウルアウル」




        
 怖い位にアウルが消えないの



           私、おかしくなっちゃった