※注意※
このお話には
パロという有る意味グロテスクな表現や
百合という有る意味心に暴力的なシーンが含まれております
・ミアたんは ザラに恋する清純派乙女だ
・ミアたんは 陰でハンカチでも噛んでいるのがお似合いだ
・ミアたんは お空の星になったんだよ…
上記に当てはまる方は 逃げた方が宜しいかと
それでも良いという方のみ どうぞ!
片思い。
「ラクス様!!」
ミーアの声がAAの廊下に響く。
角を曲がったところで、ラクスの後姿を見つけ、思わず声をかけたのだ。
するとラクスは、ミーアのほうへ振り向く。
おっとりと首をかしげている。
「ミーアさん……? どうかなさいましたか?」
ドキン。
ミーアの胸が高鳴る。
「いえ、特には何もないんですけど……」
ミーアがあわてて首をふると、ラクスは、クスッ、と笑った。
「そう、ですか? では、失礼しますわね」
そう微笑んで駆けていくラクスに、ミーアは苦笑した。
胸の鼓動はまだ鳴り止まない。
ふわり、とピンクの髪が揺れる後姿を見送ると、ミーアは自分の胸を押さえ、そっと壁に寄りかかった。
……名前を呼ぶのに、特に理由がなかった、というのは本当のこと。
だが、それに込められたものも確かにあったのだから。
ミーアにとってずっとずっと憧れの存在だった人。ラクス。
きれいで、優しくて、たおやかで、歌が上手で。
そして、AAに来てからもう一つ加わった自分の中のラクス。
つよい、人。
つよい、というのはどこか違う気もするが、一言で言うならばやはりそうあらわすだろう、とミーアは思う。
そんなラクスはミーアにとって、本当に理想の人。
ラクスはどんな人よりも素敵な人として映った。
アスランよりも、誰よりも。
(ラクス様……)
ミーアは心の中で、もう一度つぶやいた。
ラクスが自分の目の前から去って、時間がたった今でも、ミーアの鼓動は当分治まりそうもない速さで鳴っていた。