スザ+ルル小話。1





「昔、友達にもよく言われたよ、この馬鹿って」

スザクの声が、言葉が、耳に染みこんでゆく。それと同時に、怒りがわき上がり、声が零れ出た。
「この馬鹿が……っ」

しかし、彼には聞こえなかったのだろう。
反応一つ見せずに、進んでゆく。背中が遠ざかっていき、やがて見えなくなった。
ルルーシュは動くことが出来ずに、それを見送るだけだった。

けれど、とルルーシュは考える。
これからスザクはどうなるのだろう、と。
軍事法廷にかかる、と彼は言った。ただ、スザクには殺される運命しかないだろう。

あまい。
彼はとても。
昔からそうだった。昔から、優しくて、力よりも義を重んじていた。
何も、変わらない。そして、自分も変わってはいないのだろう。そういう面では。

あまい。
そう思う。
けれど、どうしてだろうか。ルルーシュはそんな彼が、決して嫌いではなかった。
むしろ、好きだった。大切な幼なじみ。

もう、スザクの姿は見えない。
もう、昔のように、ふれあうこともない。
今、目の前から遠くなっていく、彼のように。

ルルーシュはスザクのいた方向をまた見て、踵を返した。
背中を向けて歩いていく。
――さらに、自分とスザクの距離は広がっていくのだろう。
ルルーシュは皮肉げな笑みを浮かべた。





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さて、なんだかよくわからないルル+スザ。
なんなんだろう。
本当によく分かりません。あのシーンがやばかっただけです。