甘いもの。
ほんわりと微笑むステラ。
本当に嬉しそうに笑うステラ。
……でも僕は?
僕に対して笑ってくれたことなんてあっただろうか……?
「ネオ!!」
そう言い、走っていくステラを見て、アウルは唇をかんだ。
どこか、もどかしい。
そんな思いが胸に走る。
だから……。
戦闘が終わった後、アウルはステラを押し倒した。
それは、暴力ともいえそうなもので。
傷つけるための言葉を吐く。
「お前、要らないんだよ!」
「死」という言葉は使わない。
きっとまたステラはあいつを呼ぶから。
そうすれば、僕はまたいらいらするから。
どうしようもないんだ。
そう思い、アウルは口元に笑みを浮かべた。
それは狂気。
どうしても止められない、甘美なるもの……
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